クリーニング事故

■ クリーニング事故

◆ 生衛業にかかわるトラブル(事故)は、そのほとんどがクリーニングに関するもので、クリーニングに出した衣類が縮んだ、シミができた、紛失されたなどと言ったものです。

1 クリーニング事故を避けるために

 クリーニングのトラブル(事故)は、次の3つの原因でその大部分が生じております。 

  ○  洗濯方法の間違いや、機械故障、紛失など、店での処理方法にその原因がある場合
  ○  縮みや風合いが変わるなど、衣料メーカーの製造やデザインにその原因がある場合
  ○  着用回数、洗濯方法の間違いなど、消費者の衣類の取り扱いにその原因がある場合

 それぞれの原因で生ずるトラブル(事故)を防ぐには、以下の点に注意することが大切です。

  ①  受付時に衣類をきちんとチェックするクリーニング店を選ぶ
  ②  クリーニング店に預ける前に、衣類の状態をチェックする
  ③  クリーニング店に預ける時に、衣類の情報と自分の要望を店側へ伝える
  ④  クリーニング店から衣類を受け取ったら、仕上がりをすぐチェックする
  ⑤  クリーニング店から受け取った衣類は、適切な方法で収納する

 このように、衣類をクリーニングに出す前のチェックや扱い方で、ほとんどのトラブル(事故)を未然に防ぐことができます。
 お店側はもちろんですが消費者側としても、事前のチェックを心掛けることが大事な衣類を守るコツです。

2 クリーニング事故の賠償

 クリーニング事故が生じた場合、その原因が「クリーニング店側にない」ことを店側が証明しない限り、店側は持ち主に賠償しなければなりません。
 事故前の状態に回復することが困難で、賠償によるしか方法がないようなケースでは、その賠償額は以下の考え方により算出するのが合理的だと考え、お勧めしています。ただし、持ち主の都合で長期間引き取りにこなかったことが原因で発生した損害(クリーニング店に保管中に虫食いや変色が生じた場合など)については、店側は賠償責任を負わなくともよいと考えております。

 物品の再取得価格(※1)×物品の平均使用年数と購入してからの経過月数とから算出される補償割合(※2)

※1  損害が発生した物品と同一の品質の新規の物品を、事故発生時に購入するとした場合に必要となる金額 
※2  全国クリーニング生活衛生同業組合連合会の定めるクリーニング事故賠償基準 
 クリーニング事故賠償基準は、昭和43年に学識経験者・各消費者団体・弁護士・流通販売業者・繊維業界・保険業界・行政(厚生省・通産省:いずれも当時)・クリーニング業界の各代表者が一堂に会して制定したもので、その後、国民生活審議会の要請(昭和48年)に基づく改正が行なわれております。したがって、クリーニング業界 独自の自主基準というよりも、消費者を含めた各業界のコンセンサスを得て策定されたものとして評価され、認知されている制度だと考えられます。

 トラブルが発生したら、まず、お店に連絡して原因を調査してもらい、原因が明確になった場合は、全国クリーニング生活衛生同業組合連合会の定める、「クリーニング事故賠償基準(PDF)」や、お店により「クリーニング保険」を利用して解決することが可能です。

 万が一お店に相談してもトラブルの原因が不明瞭の場合は、お店の方へクリーニング綜合研究所で行っている鑑定サービスを利用するよう依頼してください。第三者が科学的に原因を究明することにより、解決までのスピードが早くなります。



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