衛生情報コーナー

■ 衛生情報コーナー

◆ 生衛業は、人々の日常生活と密接な関連をもつ営業体で、感染症に関しては、感染の受け手にもなり、出し手にもなります。
   生衛業を営む者は、高い衛生意識をもち、常に営業施設を一定水準以上の状態に維持管理することが求められております。
◆ 現在、生衛業者が関心を払わねばならない感染症として新型インフルエンザがあります。
   知識を深め、将来に備えることは、経営を続けていく上で、大切なことです。
◆ 現在、特に緊急を要する状況ではありませんが、営業者は、感染予防対策や行動計画を検討・立案する時期です。
   そのことが国内発生早期以降の感染予防と被害を最小限に抑えることにつながります。

 以下は、「始めていますか、インフルエンザ対策」((財)全国生活衛生営業指導センター)から抜粋しとりまとめたものです。

始めていますか、インフルエンザ対策


 新型インフルエンザは、毎年流行を繰り返してきたインフルエンザウイルスとは異なる新型のウイルスが出現することにより発生します。ほとんどの人が新型のウイルスに対する免疫を持っていないため、世界的な大流行(パンデミック)となり、大きな健康被害とこれに伴う社会的影響をもたらすことが懸念されています。

 生活衛生関係営業の皆様は、国民生活に密着した営業であり、不特定多数の方が利用する機会の多い業種ですから、従業員の感染の確率が高く、利用者に対する感染拡大を防止する上でも重要な役割を担う業種です。

従って、生衛業の皆様は、個々の営業者において衛生管理を適切に行うことが、新型インフルエンザの対策においてますます重要です。

 新型インフルエンザ対策のポイント
① 新型インフルエンザの正しい知識を持つ
② 日常業務の中で正しい清掃・消毒方法を習慣化する
③ 職場での感染予防策を検討し、役割を明確にする
④ 新型インフルエンザ流行期の対応を決めておく

被害想定  社会への影響 
・全人口の約25%が発症
・患者は1300万人~2500万人
・入院患者は53万人~200万人
・死亡者は17万人~64万人
・莫大な数の患者と死者
・社会不安による治安の悪化やパニック
・医療従事者の感染と医療ニーズの急増による医療サービスの低下
・食料品・生活必需品等の提供に従事する人の感染による物資不足
・公共サービス(交通・通信・電気・食料・水道など)の低下
・行政サービスの水準低下
・日常生活の制限
・事業活動の制限や事業者の倒産
・莫大な経済的損失
・学校・保育園の閉鎖とそれに伴う労働力の低下


新型インフルエンザの正しい知識を持ちましょう


新型インフルエンザとは 人から人へと効率よく感染するようになった、新型のインフルエンザウイルスが人に感染して起こる疾患です。
発生時の症状は 発生時の症状や、病状の経過などは未確定の部分が多く、発生後でないと確定しませんが、通常のインフルエンザでは、38℃以上の発熱、咳・くしゃみ等の呼吸器症状、頭痛、関節痛、全身倦怠感等です。
潜伏期間は 潜伏期間も未確定ですが、通常のインフルエンザでは2~5日間です。
感染経路は 通常のインフルエンザと同様、飛沫感染、接触感染が予想されます。
治療方法は 治療方法は確立していませんが、通常のインフルエンザに有効である抗インフルエンザウイルス薬(タミフル、リレンザ)が有効ではないかと期待されます。
流行性は 新型インフルエンザは、通常のインフルエンザに比べ、人が免疫を持っていないために感染性が強く、多数の人が感染し大流行(=パンデミック)する危険性が予想されています。

 新型インフルエンザの発生段階は、5段階で示され、現在(※)は前段階(未発生期)であり、特に緊急を要する状況ではありません。
 第一段階、第二段階が宣告されると短期間で感染が拡大し、世界的な流行となる可能性があります。生衛業へ影響が予想されるのは第二段階(国内発生早期)からです。
 ※ 平成20年11月現在

新型インフルエンザの感染経路は飛沫感染と接触感染です

 感染性が強く、大流行(=パンデミック)することが予想される新型インフルエンザも、その主な感染経路は、通常のインフルエンザのように飛沫感染と接触感染であると予想されます。感染経路を知り、必要な予防対策を取れば被害の拡大を最小限に抑えることが出来るでしょう。

飛沫感染  感染した人が咳やくしゃみをすることで排泄する飛沫が飛散し、これを他の人が鼻や口から吸い込み、粘膜に接触することによって感染する
接触感染  ウイルスと粘膜等の直接的な接触、あるいは環境などを介する間接的な接触によって感染する

                「飛沫感染予防」には咳エチケットが有効

 新型インフルエンザに対する対策は通常のインフルエンザ対策の延長線上にあります。熱、咳、くしゃみ等の症状のある人には必ずマスクを着けてもらうこと、このような人と接する時にはマスクを着けることが大変重要です。咳やくしゃみをおさえた手、鼻をかんだ手は直ちに洗うことも必要です。これらが、インフルエンザ予防のために必要な「咳エチケット」です。外出後の手洗いを日常的に行い、流行地への渡航、人混みや繁華街への外出を控えることも重要です。
「咳エチケット
* 咳・くしゃみの際はティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむけ1~2m以上離れる。
* 呼吸器系分泌物(鼻汁・痰など)を含んだティッシュはすぐに蓋付きのゴミ箱に捨てる。
* 咳をしている人にマスクの着用を促す。
マスクはより透過性の低いもの、例えば、医療現場にて使用される「不織布製マスク」が望ましいが、家庭用の不織布製マスクでも咳をしている人のウイルスの拡散をある程度は防ぐ効果があると考えられている。
一方、健常人がマスクを着用しているからといって、ウイルスの吸入を完全に予防できるわけではないことに注意が必要である。
* マスクの装着は説明書をよく読んで、正しく着用する。(正しく着用しなければ効果は減少する。)

日常業務の中で正しい清掃・消毒方法を習慣化しましょう。

 生衛業は国民生活に密着した営業であり、いずれも不特定多数の方が利用する機会が多い業種です。生衛業における対策は拡大予防の要といえます。生衛業における衛生対策は、これまでも感染症拡大予防に大きな効果が見られました。新型インフルエンザ対策においても、個々の営業者において衛生管理を適切に行うことが大切です。日頃の衛生対策を徹底することが、拡大予防の重要なポイントとなるでしょう。日頃の仕事を通して、正しい清掃・消毒方法を習慣化しましょう。
 新型インフルエンザの流行の波は、一つの波が2ヶ月程度続くと考えられます。一度流行が終わったとしても、この波が繰り返し襲ってくることも考えられ、長期的な対応が求められます。


新型インフルエンザ感染予防対策のいろいろ

 感染予防対策には、薬剤を用いる処置と、薬剤を用いない処置がありますが、それらをうまく組み合わせて効果的な予防対策をたてましょう

予防対策  注意点 
人との距離の保持 発病者の2メートル以内に近づかない。不要不急な外出を避けて、人ごみには出かけないことが飛沫感染予防になる。
手指の衛生 水と石鹸によるていねいな手洗いを行う。(消毒用アルコール製剤も有効)
咳エチケット 有症状者はマスクを着用し、ウイルスを含む飛沫を飛散させない。 
職場の清掃・消毒  よく触れるところをふき取り清掃すること、必要なら消毒する。
通常のインフルエンザワクチンの接種 新型インフルエンザと通常のインフルエンザの同時流行も予測されるので、通常のインフルエンザの重症化を予防することによって、医療機関の混雑緩和につながり、新型インフルエンザへの医療体制が確保されることが期待される。

営業を継続するための感染症予防対策が被害を最小限に抑えることにつながります

 現在(※)は未発生期であり、特に緊急を要する状況ではありませんが、営業者は、感染予防対策や行動計画を検討・立案する時期です。そのことが国内発生早期以降の感染予防と被害を最小限に抑えることにつながります。
 ※ 平成20年11月現在

 ポイント
① 迅速な意思決定が可能な体制の確立
② 従業員や利用客等を守る感染予防対策の実施
③ 発生時における事業継続計画の検討・策定align="left"
④ 定期的な従業員への教育・訓練の実施

発生前 日常の準備

 ■ 感染予防体制の検討・確立⇒営業者・責任者・従業員の役割を明確にしましょう
   営業者=情報の収集・周知徹底、事業の継続または自粛などの判断
   責任者=従業員の健康管理、感染予防対策の立案・実施 
   従業員=感染予防対策(手洗い・うがい・健康管理等)の実施

  感染予防対策の検討
   職場における感染リスクを検討しておきましょう。
   通常の衛生管理を徹底することが効果的な感染予防対策となります。

  事業継続計画の策定
   営業者は、事業の継続について適確な判断ができるようにしておきましょう。
   (従業員・利用者の感染リスク、営業者としての社会的責任、経営面からの業績維持等々を考えましょう。)

 ■ 教育・訓練
   新型インフルエンザに関する正しい知識の教育と、拡大予防対策の訓練をしましょう。
   症状がある場合は、自宅待機することも拡大予防対策となります。]


発生時の対応

  情報収集・提供
    営業者は、正確な情報を、国(厚生労働省等)や保健所から収集しましょう。
   ・ 厚生労働省 新型インフルエンザ対策関連情報
     http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/

   ・ 国立感染症研究所
     http://www.nih.go.jp/niid/index.html
     収集した情報は、責任者・従業員に必ず提供しましょう。

  感染予防対策の徹底
   日常の衛生対策に加え、より徹底した感染予防対策を講じましょう。

  事業継続のための対策の実施
   事業を継続する場合は、感染予防のために必要な対策を講じるようにしましょう。
   事業を自粛・休止する場合は、再開の為に必要な処置を検討しましょう。

 * 事業継続に運転資金等が必要となった場合には、日本政策金融公庫の融資が活用できます。

    参考資料 日本政策金融公庫の貸付制度(概略紹介)

セーフティネット貸付
(経営環境変化資金) 
生活衛生セーフティネット貸付
(経営環境変化資金) 
衛生環境激変対策特別貸付
(この貸付は財務省及び厚生労働省から発動の指示があった場合に限り取り扱うことが出来ます)
 
 売上減少等の一定の要件を満たす中小企業が、経営基盤の強化を図るためなどに必要とする運転資金及び設備資金  振興計画に基づく事業を実施している生活衛生関係営業者であって、売上減少等の一定の要件を満たす中小企業が、経営基盤の強化を図るためなどに必要とする運転資金  感染症又は食中毒の発生による衛生環境の激変に起因して、一時的な業況悪化から衛生基準の維持向上に著しい支障を来しており、かつ、一定の要件を満たす生活衛生関係営業者が、経営を安定させるために必要とする運転資金




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